「ジャズのおすすめのアルバムを教えてください。」
という質問にお答えします。
高校時代からジャズを聴き始め、LP&CD2,000枚以上持っているわたくしが、スパッと3枚選びました!
持ちすぎですよ!
反省してます💦
私の持論ですが、初心者の方は聴きやすいアルバムからジャズを聴き始めるのではなく、
長い年月の中いまだに売れ続けている名盤から聴き始めることをおすすめします。
ジャズ史上その発展史の中での問題作も、全く無視しましょう。
なぜならそういった作品は、前衛的なものが多く一発でジャズが嫌いになってしまうからです。
私がこれから紹介するアルバムは、旋律も美しくそして芸術性と音楽性が非常に高いものを選びました。
ジャズの黄金期は、1950年代から1960年代前半です。
絶対聴いておきたい3作品は、これです。
ワルツ・フォー・デビイ:ビル・エバンス
何て美しい!
ピアノトリオの最高傑作アルバムです。
青春時代多感な頃、繰り返し聴いたアルバムです。
1曲目の「MY FOOLISH HEART」から、一瞬で青春時代へと引き戻されされてしまいました。
大学時代、ジャズを聴いたことない友人をアパートに招いて聴かせたところ、
友人の動きがピタッと止まり無言になって最後まで聴き続けていました。
次の日買いに行きました。
ビルエバンストリオの1961年のニューヨーク市マンハッタンのヴィレッジヴァンガードでのライブ。
演奏も見事ですが録音もリアルです。
グラスの触れるチリンという音、客の話し声(何を言っているのか分かる)、地下鉄の音も聴こえ臨場感があります。
ジャケットも雰囲気いいですね!
ピアノ:ビル・エバンス
ベース:スコット・ラファロ
ドラム:ポール・モチアン
このメンバーの演奏はリバーサイドレーベル4部作と呼ばれていますが、どれも名盤です。
ビル・エバンスとスコット・ラファロは、とても息の合ったインタープレイを繰り広げます。
スコット・ラファロはこの後自動車事故で亡くなってしまい、ビル・エバンスはそのショックで10年以上不調の時期が続きました。
嫁さんの嫁入り道具の中にも入っていましたよ。
日本で1番売れたジャズアルバムだそうです。累計売上50万枚以上!
さらにビル・エバンスのファン向けにはこれ!
SMH-CDの3枚組「ワルツ・フォー・デビイ」完全盤、生々しい録音が更に鮮明に。
1曲目の停電のアクシデント4秒間の間もあり、1961年6月25日のヴィレッジヴァンガードにタイムスリップしたような感じです。
メンバー同士の会話や客の話し声が更にリアルになり、 スコット・ラファロ のベースの音も高音質で聴くことができます。
カインド・オブ・ブルー:マイルス・デイヴィス
ジャズ史上屈指の傑作名盤です!
予備校生の頃、福岡のジャズ喫茶の老舗「コンボ」(今は閉店)で1曲目の冒頭から鳥肌が立つほど感動して、直ぐに買いました。
このジャズ喫茶「コンボ」は、壁にタモリさんのサインが直に書かれていてタモリさんも常連客だったそうです。
このアルバムのメンバーがまた凄いです。
トランペット:マイルス・デイヴィス
テナーサックス:ジョン・コルトレーン
アルトサックス:キャノンボール・アダレイ
ピアノ:ビル・エバンス、ウィントン・ケリー(1曲だけ)
ベース:ポール・チェンバース
ドラム:ジミー・コブ
1曲目「So What?」は、マイルスの口癖「それがどうした」です。
そして5曲目の「フラメンコ・スケッチ」では各メンバーのソロが美しい!
よく即興でこんなフレーズを演奏するなんてさすがです。
別テイクでは、また違ったソロを演奏している!!
全世界で1,000万枚以上の売り上げがあり、現在も売れ続けている名盤です。
モーニン:アート・ブレイキー
日本では「モーニン」というアルバム名で有名ですが、ジャケット写真を調べても「モーニン」という文字はなく本当のアルバム名は「アート・ブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズ」ではないですか💦
アート・ブレイキーは大の親日家で、
「私は今まで世界を旅してきたが、日本ほど私の心に強い印象を残してくれた国はない。それは演奏を聴く態度は勿論、何よりも嬉しいのは、アフリカを除いて、世界中で日本だけが我々を人間として歓迎してくれたことだ。人間として! 」という言葉を残しています。
1961年の初来日の時、空港にはたくさんのファンが彼らの到着を待っていました。
飛行機の中からそれを見ていたブレイキーは「どんなVIPが同じ飛行機に乗っているのか?」と疑問に思っていましたが、自分達のためだと知ると感激して号泣したそうです。
さらに東京公演が公共放送で全国に流されることを知ってメンバー達は大奮闘したそうです。
その後何度も来日し「UGETSU(雨月)」や「KYOTO(京都)」というアルバムも出しています。
ドラム:アート・ブレイキー
トランペット:リー・モーガン
テナーサックス:ベニー・ゴルソン
ピアノ:ボビー・ティモンズ
ベース:ジミー・メリット
当時モーニンのメロディーは、出前のお兄さんも口笛で吹くくらいヒットしました。
ブルーノートレーベルの「4000番台」は人気がありますが、これは4003番がふられています。
3枚のアルバムを紹介しましたが、最初の1枚は「ワルツ・フォー・デビイ」がいいと思います。