リコー GR IIIのすすめ

自分自身の視線の延長として作品が撮れるコンパクトカメラ。なぜだか、このカメラで会社の集合写真や記念写真を撮ろうなんて、全く思いません。不思議です。

GR IIIは、ノーファインダーで街を切り取るカメラだと思ってます。

私がなぜGR IIIを使っているのか。その理由はただ一つ「写りが、精密でその上自分が思った以上の写真が撮れる。」からです。

 このGRIIIを愛用しているのが、写真界のエース森山大道さんというのは有名な話。彼は、フイルム時代からずっとGRシリーズを愛用しているようです。そして彼の「野良犬の眼」で被写体を捉えるスナップ写真のインパクトは、強烈ですね。だからGRIIIを持って街に出ると、自然に”作品”と撮るんだ!という気持ちが沸き起こり、街を見る目さえも研ぎ澄まされたように変わります。

”お!”と感じた瞬間ポケットからさっと取り出して、ぱっと撮って“様になる”のがこのGRIII。

目次

【特徴1】撮った写真が、作品となる。

レンズは、(35ミリ判換算28mm相当)F2.8の高性能単焦点レンズ。絞り開放から非常に抜けの良い描写が得られます。

搭載するセンサーサイズがAPS-Cサイズ相当(普通の一眼レフカメラと同じサイズ)のCMOSイメージセンサー(有効画素数約2424万画素)と大型化されたため、透明感と精密感が出るようになりました。

私がこれを買う前に使っていたのが、2011年発売のGR DIGITAL IV。センサーは、1/1.7型CCD(総画素数約1040万画素)。ちょっと撮ったものが、後で確認すると劇的な画像になっていた事が多々あり、クロスプロセスの色合いも、ハリウッド映画のコダック風の色合いで気に入っていたのですが。でも、センサーサイズが、普通のコンデジだったので階調豊かな精密な画が撮れないのが不満でした。また手ブレ補正もあまり効かないように感じてました。

たまたま見たフォトヨドバシのGRIIIの最初の写真を見て、その緻密な画質に正直ショックを受け、後先を考えず、すぐさま購入に踏み切ってしまったのでした。

イメージコントロールは、次の通り。

「スタンダード」「ビビッド」「ハイコントラスト白黒」

「モノトーン」「ソフトモノトーン」「ハードモノトーン」

「ポジフィルム調」「ブリーチバイパス」「レトロ」「HDR調」

※「クロスプロセス」ファームアップで追加可能。今回のクロスプロセスのデフォルトの設定では、ちょっとグリーンがかってかなり不満でした。

撮影距離範囲は、標準:約0.1m~∞、マクロモード:約0.06m~0.12m

写りが良ければ、全てよし!

空を撮ってもいい感じになります。

【特徴2】センサーシフト式の手ブレ補正が、良く効く。

SR(シェイクリダクション)を搭載。角度ぶれと回転ぶれ、3軸方向の補正に対応。

補正効果はシャッター速度換算で4段。

これは予想以上に効きます。夜の撮影も、手持ちでさっと取り出して撮る事が出来るようになりました。

夜のお散歩ISO1600~2000で撮影。起動も早く、撮りたい時にすぐ撮れます。

「鬼滅の刃」の聖地といわれる竈門神社より

【時々マイセッティング】

美しい青い空や野に咲く花を見て、哀愁を感じる事はありませんか。

後で映像を確認して、あれっもっと空は青かったのに、と感じたことはありませんか。

そんな時のためのセッティング。

・(露出モード):プログラムAE

・(イメージコントロール):ビビッド

・(ホワイトバランス):電球色蛍光灯

・(周辺光量補正):オフ

 露出モードをあえてプログラムAEにしているのは、以前持っていたGA1vというフイルムカメラについて書かれた本「使うリコーGR 田中長徳著」を読んでいたからです。この中に奈良原一高や森山大道などの著名な写真家のインタビューが掲載されており、確か何人かの方が、プログラムAEで撮っていると書かれてありました。

今Wikipediaで奈良原一高を検索したら、私が卒業した大学の同じ学部の先輩であり、2020年1月にお亡くなりになってました。

 周辺光量補正は、絶対にオフ。周辺光量が落ちるのを嫌う技術者や撮影者は多いようです。でもこれをうまく利用すると、周辺が暗く落ちて作品の主題が見る人の眼にぐっと浮かび上がってきます。

【最後に】

Twitterで、夜の散歩の写真を投稿してますが、人通りのある所で撮る時、赤外線センサーが派手に“ピカッ”と光るのには閉口します。かなり気を使って撮ってますが、森山大道さんも、歌舞伎町で撮る際ドキッとするそうです。
皆さん注意してくださいね。

ピントについてですが、マクロモードで小さな花を撮る時に、後で確認するとピントが合っていない事が時々あります。液晶画面が小さいですし、明るい所で見ると見づらいので、その場で確認するのは少々難しいと思います。マニュアルで拡大してピントを合わせることも可能ですが、操作が煩雑で咄嗟の対応が出来ないので、それは諦めました。

GRシリーズは、フイルムカメラのGR1vから使ってますが、マグネシウム合金製の剛性の高いボディとなり、それが手に馴染んで信頼感が増しました。写りも高精度でヌケがよく非常にシャープです。α7Ⅱと併用してますが、時々”あれっこのGRⅢ一台で十分じゃないか”、という思いが沸き起こり、私を困らせるカメラとなってます。

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この記事を書いた人

いつもTwitterで皆様にお世話になってます。
街歩きが大好きで、”お!”と感じたものを写真に撮っています。
おすすめのカメラ・ヘッドホン・本・時計・万年筆・映画等を紹介します。
最近フォトショップに挑戦しています♪

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