怒涛のように音が押し寄せてくるYAMAHAのスタジオモニターヘッドホンです。
情報量は多くボーカルは前面に出てきて、その上にさらさらとした感覚の高域と透明な超高域、低域は弾力的なボリュームのある音で下まで見通せる感じです。
全体的に滑らかで、音楽に必要な中域が充実しているのが特徴です。
意外といいぞ!このヘッドホン
この価格帯激戦区ですね。
YAMAHAは楽器メーカーとして有名ですが、オーディオ機器も昔から有名な製品が多くロングランの良品を作り続けています。
古くはNS-1000M、ちょっと前はNS-10M(2001年のワシントン条約により使われていた材料が廃盤になり製造中止)レコーディングスタジオや放送局のミキサーの上にある白いウーハーの小さなスピーカーが有名です。
製品のイメージを人にたとえると
誠実で真面目な好青年です!
まあ❤
いい音楽をいい音で聴くと人生幸せになります。
HPH-MT8はこんな人向け
①情報量が多く心地よい音が好きな方
解像度は高く音の分離も良好です。
中域を中心として奥行きがあり、その上に高域その下に低域ときれいに音が並びます。
音に奥行があるので、前後の楽器の音が分離して把握できます。
低域は下に伸びているのですが、適度なボリュームのため他の音の邪魔にはなりません。
ボーカルや楽器の音に適度な艶を感じるので、そこが心地よさにつながります。
②まじめで清潔な音が好きな方
メーカー各社それぞれ個性的な製品を生産していますが、
YAMAHAの製品は、なぜか清潔感を感じるものが多いように思います。
このHPH-MT8は暴れ馬のような特性は全くなく、真面目で誠実な音を楽しませてくれます。
音楽で一番大事な中域をくっきりはっきり描き出します。
画にたとえると、解像度が高くシャープな画像なのに滑らかな感じです。
モニターを業務としているプロに好評ですが、リスニング用としても楽しませてくれます。
HPH-MT8で試聴
Charli Xcx 「How I’m Feeling Now」の9曲目「party 4 u」で試聴。
【試聴環境】
・SACDプレイヤー DENON DCD-2500NE
・ヘッドホンアンプ LUXMAN P-200
プロフェッショナルのスタジオでは、こんな音でモニターされるのでしょうか。
キンキンした音がしなくて気持ちがいい!
ボーカルは自然で全く刺激な音ではないのに、くっきりと聴こえます。
高域は、さらさらとした感じで粒子が細かくコーラスとの前後感もいい感じです。
中域が充実しているのに解像度は高いです。
ドキドキしてサビの部分を待つと、来ましたシンセの重低音!
この分厚さが下まで伸びています。
後でもう一回聴こうかな。
フォーレ:レクイエム
ミシェル・コルボ指揮ベルン交響楽団&合唱団
【試聴環境】
・SACDプレイヤー DENON DCD-2500NE
・ヘッドホンアンプ LUXMAN P-200
超名盤です!!
アンドレ・クリュイタンスの名盤と共に人気があります。
”自分の葬式ではこの演奏を流してくれ”と遺言する人が多いようです。
私もそう遺言します。
HPH-MT8で聴くと、とにかく合唱とボーイソプラノの美しさに鳥肌が立ちます。
合唱団の解像度も高く本当に天国のように美しい。
HPH-MT8の主な仕様
こんな感じにたためます。
仕様 | |
---|---|
■形式 | 密閉型、オーバーイヤー |
■再生周波数特性 | 15~28,000Hz |
■インピーダンス | 37Ω(1kHz時) |
■最大入力 | 1,600 mW(1kHz時) |
■出力音圧レベル | 102 dB SPL/mW |
■ドライバー | Φ45 mm, ダイナミック, CCAWボイスコイル |
■ケーブル | 3.0 m ストレート, 1.2 m コイル(ともに脱着式) |
■端子 | 3.5 mm ステレオミニプラグ, 6.3 mm ステレオ標準プラグ |
■ 寸法(W × H × D) | 161 × 214 × 89 mm(ケーブル, プラグを含まず) |
■ 質量 | 350 g(ケーブル, プラグを含まず) |
■ 付属品 | 6.3 mm ステレオ標準プラグ変換アダプター, 3.0 m ストレートケーブル(脱着式), 1.2 m コイルケーブル(脱着式), キャリングバッグ(合皮) |
ちょっと一言
内緒の話です。
最初ステレオ標準プラグをミニプラグに付けたまま聴いていたのですが、高域が刺激的でとてもショックでした。
もしかして、と思い標準プラグを外すと。
激変しました!
全然音が違います。
やはり、接点が重なると悪くなるようです。
それだけ敏感なのは素性が高い証拠なのかな。
今はとても気持ちのいい音で鳴っています。