GRADO(グラド)のヘッドホンを聴こう

1万円台のSR60eは、銘機です。この開放感は凄い!

音楽好きな皆様にお願いですが、どうかいい音で音楽を聴いてください。私は音楽好きで、うん百万もするスピーカーで音楽を聴いてます。でも、高価なものがいい音がするかというと、そうではありません。ハイエンドのスピーカーは、とにかく鳴らすのが難しいのです。その上、個性が強い上に情報量も多く、迫力のあるサウンドで長く聴くと疲れます。

そこで、私が一押しなのは、1万ちょっとで買えるこのエントリーモデルのSR60eです。

GRADOの名はあまり聞きなれないと思いますが、1953年アメリカ創業の老舗オーディオメーカーで、ヘッドホンは1991年から作り始め、1万ちょっとのモデルから40万近いモデルまで色々な種類のヘッドホンを発売している企業です。ただ、方向性は一貫して筋が通ってます。

そのなかで、このエントリーモデルのSR60eを特にお勧めします。いくら褒めても褒め足りない爽快なGRADOサウンドをこの値段で堪能できるからです。

目次

そのサウンド

大型のフロア型スピーカーの様な、ふくよかで温かみのある中低域の上に、爽やかに抜けていく高音がのっているという感じです。刺さるようなキンキンした音が全くしないのが、好印象です。

特にポップスやロックと相性良いと思います。また、クラシックもなかなかいけます。生ギターや木管楽器の音が生々しく、ソロ楽器の立ち上がりの音に時々はっとさせられます。この生楽器の生々しさを聴くと、買ってよかったなと思います。聴いてて、うっとりする瞬間が、必ずあります。

このアコースティックソロギターの革命児マイケル・ヘッジズのベストアルバムを聴くと、
その音色の生々しさに“ドキッと”させられます。

いやほんと、オーディオ選びは、カタログスペックで選ぶと後悔しますよ。

見ての通り開放型のヘッドホンで、遮音性はなく盛大に音漏れします。だから、電車の中などでは使えないですね。

造りは、いたってチープ。初めて見る人に,2,000円だと言っても信じてもらえそう。イヤーパッドも、普通のスポンジです。プラスチックのバリも、そのまま残っています。

そのスペック

カタログスペックで、ヘッドホンを買ってはいけないと言いつつ載せてみました。

形式: オープンエア
エアチャンバー: 無共振ポリカーボネート
ダイアフラム: 排気型
ダイアフラム口径: 40mm
周波数特性: 20~20,000Hz
チャンネルバランス: 0.1dB
インピーダンス: 32Ω

スペックはいたって普通ですが、インピーダンスが32Ωと低いので、大変鳴らしやすく、
PCのイヤホンジャックに直刺ししても、いい音で鳴ります。私は、DENONのSACDプレイヤーDSD-2500NE(DCD-SA1が壊れました!)からラックスマンのヘッドホンアンプP-200に繋いでますが、さらにいい音で鳴ります。

カタログスペックが凄いものに飛びついているユーザーの気持ちは理解できますが、スペックのいいものが、楽器や人の声を音楽として、生々しくそして美しく再生できるのか、非常に疑問です

グラドのプレステージ・シリーズは、SR60e⇒SR80e⇒SR125e⇒SR225e⇒SR325eと上級機がありますが、ユニットは同じだそうです。違いは、ケーブルの違いでSR60eは、OFC線(無酸素銅線)ですが、上級機になるにつれて高品質な8芯UHPLC(無酸素銅線)に変わっていきます。ケーブルが違うと、音が劇的に変わることは、もう皆様ご存じですよね。

また、イヤーパッドやハウジングの材質も、変わります。

最後に一言

大きな会社になると、1つの製品を作る過程で色々なお偉いさんが途中で乱入してきて、その意見を取り入れ始めると、出来上がった製品はなんてことはない個性のない製品になる事がよくあります。

私の勝手な想像ですが、このSR60eは、最低限の予算で“ええい作ったれ!”と作りっぱなしで出来上がった偶然の銘機ではないでしょうか。

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この記事を書いた人

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